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菅谷館 2020.3.26 [埼玉県]

菅谷(すがや)館は、埼玉県比企郡嵐山町に所在、北側は湿地帯、南は都幾川断崖、東側と西側は谷川に囲まれた要害立地となっている。鎌倉時代の畠山重忠の館伝承に起源を持つことから「菅谷館跡」として国指定史跡(比企城館跡群の一つ)となっているため、「城」ではなく「館」という呼称が付いているようだ。東京ドーム3個分ほどの広さの中に戦国時代(山内上杉氏の拠点となったのち廃城か)の大規模な土塁と堀の遺構が残っているので「城」と呼ぶほうがふさわしいのでは。

3月26日(木)、東武東上線武蔵嵐山駅から南西に1kmほど歩くと三ノ郭の土塁と堀が見えてくる。

①三ノ郭搦手門跡付近。三ノ郭は城の北東部にあり、土塁と堀がめぐっている。搦手門跡を入ったところに埼玉県立嵐山史跡の博物館があるが、現在は感染症予防対応で休館中。

菅谷城1202搦手門跡.jpg

②西ノ郭から三ノ郭への木橋(現在の橋は1981年製)。一旦、三ノ郭から木橋を渡って西ノ郭へ行き西端の大手門跡を見た後、三ノ郭虎口へ戻る。

菅谷城1209西ノ郭と三ノ郭間堀.jpg

③三ノ郭虎口。虎口を入った正面に目隠しとなる蔀(しとみ)土塁(画面左の円い土塁)がある。

菅谷城1214正坫門跡.jpg

④三ノ郭南にある馬出状突出部。三ノ郭から二ノ郭への本来(多分)のルート上に馬出状の突出部がある。

菅谷城1218三ノ郭馬出.jpg

⑤三ノ郭から二ノ郭へ堀を渡る木橋跡(推測)。馬出状の突出部から木橋を渡って二ノ郭虎口(画面中央)へ入ったものと推測される。現在は木橋がないので博物館南側(本来はここに堀があったようだ)を通り二ノ郭へ。

菅谷城1220二ノ郭門跡.jpg

⑥本郭土橋と出枡形土塁(画面右)。二ノ郭から本郭へは土橋を渡って虎口を入るが、その西側は土塁が突出し横矢がかかる構造となっている。

菅谷城1234本郭土橋.jpg

⑦土橋東側の本郭堀。カーブが美しい。

菅谷城1224土橋東堀.jpg

本郭から、南郭→二ノ郭→三ノ郭と回り、帰途につく。草の伸びない春先のこともあるがきれいに整備されている。なお、郭名称等は、「嵐山史跡の博物館」ウェブサイトによる。


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