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沼田城 2023.3.30 [群馬県]

後閑駅からJR上越線で沼田駅へ。
①沼田駅に隣接する跨線橋からの沼田城跡の景観。沼田城は利根川左岸の段丘北西隅に立地(標高410mくらい)している。駅前の標高は330mくらいなので高低差80m、急勾配の坂道は歩いた方が実感できるのだろうが、易きにつき関越交通のバスで登ることとする。
沼田城102遠景.jpg
沼田城は、真田昌幸が1580年に攻略、真田信之の城主時代(15901616年)に天守を備えた近世城郭に整備されたが、1681年の真田信直改易後に全て破却されてしまい、その後は、堀と土塁が再建され、三の丸に藩邸が建てられる程度にとどまり、近代には公園として整備されたので、目に見える遺構は多くはない。

②本丸南東隅あたりの景観。画面左の林が本丸南東隅(巽櫓台跡)、その周囲は本丸堀跡、画面右の小高い丘は本丸大門前の曲輪(馬出)跡、手前の広場(テニスコート跡地)の上辺は堀跡で2020年度に発掘調査(変色している箇所がトレンチ箇所と思われる)が行われ、大量の瓦片が出土している。
沼田城123馬出郭前.jpg
③本丸東堀石垣跡。さきほどの本丸南東隅と本丸大門前の曲輪(馬出)との間の堀にあたり、2015年度の発掘調査により石垣の残存部分が検出された。正保城絵図によると本丸東面のみ石垣が築かれていた。
沼田城121本丸東堀.jpg
④天守台跡。本丸北東隅に五重の天守が築かれていたが石垣を含め破却され、現在は小高い丘が残るのみ。2016年度に周辺の発掘が行われたが、石垣自体は検出されなかった。
沼田城118天守台.jpg
⑤本丸北西隅の西櫓台跡(乾櫓跡)の南東面石垣。正保城絵図によると西櫓周囲に石垣は描かれていないが、現実の遺構としては石垣が残存している。櫓台上の桜(ヒガンザクラ)は御殿桜と呼ばれている沼田城跡のシンボル的老木。
沼田城107西櫓台.jpg
⑥西櫓台跡南西面石垣。現在は、桜の枝の落下や石垣の崩落のおそれがあるため立入規制されている。御殿桜の枝は支柱で支えられており、かなりの樹齢(推定樹齢400年とされる)と思われる。
沼田城106西櫓台.jpg
⑦鐘楼。城跡の遺構ではないが、公園のシンボル的存在。
沼田城114鐘楼.jpg
⑧段丘北西崖上の捨曲輪(古城)からの名胡桃城方向の眺望。
沼田城117名胡桃城方向.jpg
帰りは関越バスで上越新幹線上毛高原駅まで戻り帰路についた。
[メモ]公園(城跡)南側の沼田市観光案内所には沼田城の復元模型が展示されている。案内所で入手したパンフレット『発掘された真田の城 沼田城跡』によると、現在、沼田市では城跡の調査・保存整備事業を進めており、史跡の上位指定(現在は沼田市指定史跡)を目指している。


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